雀荘経営における永遠の課題 恐ろしい「アウト」の制度とは

2018-10-21

皆さんは雀荘で「アウト」という言葉を聞いたことはありますか?

関係者であればなじみ深い言葉の「アウト」は経営において一番と言っていいほどの課題なのです。

本日はそんなアウトの制度について元メンバーであり現在雀荘への出資もしている僕が解説していきます。

 

雀荘はどのように営業しているか

雀荘の営業スタイルには大きく分けるとフリーとセットがありますね。

フリーとは・・・一人で来店したお客さんが、他のお客さんと麻雀を打つ事。

セット(貸卓)とは・・・メンツを自分たちで集めてきたお客さんに対して卓を貸し出すこと。

多くの店はフリー、セット共にやっておりセット専門の店はたまに見かけるくらいです。

 

セットの営業形態は非常にわかりやすい。

貸し出した時間に応じて料金をいただくのでカラオケなんかとなんも変わりません。

 

そして問題のフリーなのですが

麻雀って4人で打つゲームですよね?

なので一人で来たお客さんが4人揃うまではゲームが始められません。

そこでお客さんを待たせないためにメンバー(店員)が麻雀を打つわけです。

 

メンバーの金銭的負担

そして仕事で麻雀を打つメンバーのほとんどはゲーム代や麻雀の負け分を自己負担しているのです。

中にはゲーム代を一部バック、もしくはすべてバックする店もありますが

麻雀の負け分を店側が負担するという店を僕は1店舗しか聞いたことがありません。

 

え?仕事で麻雀打つのに負け分どころかゲーム代も払うの?って思った方はたくさんいるでしょう。

そうなんです!僕も最初は同じこと思いました!

フルバックされる店は少数派です。

 

そして仕事中に麻雀を打つお金はどこから出てくるか?

 

メンバーアウト

メンバーは仕事で麻雀を打つ(本走・もしくは本荘という)際に店から麻雀用のお金を借ります。

これがアウトです。

つまりアウト=店からの借金ということになります!

 

そして麻雀で動くお金って貰う給料に対して大きいんですよね。

  • 例えば0.5の東南戦の場合

場代は350~400円が相場で1半荘だいたい30~40分くらい。

そして0.5の雀荘のバイト代なんてせいぜい時給800円~1000円程度でしょう。

つまりガッツリ本走に入ると場代だけで給料がほとんどなくなってしまう。

 

  • 1.0の東風戦の場合

大体15分~20分で1万円前後動きます。

これってもう給料なんてあるようでないようなものですよね?

時給が1,000円だろうと2,000円だろうが構わず給料以上に負けが出る。

この給料をよりもアウトが上回る状態のことをアウトオーバーといいます。

そしてアウトは給料から差し引かれ、オーバーした場合は給料をもらえない上に足りない分は翌月に繰り越されます。

 

まぁ1か月も打てばある程度結果は収束しますが、それでもほとんどの人は給料を丸々もらえることは無いでしょう。

そして出勤するたびに負けて借金ばかりがかさむというメンバーも珍しくありません。

麻雀の腕に加えてメンタルも強くなければメンバーで食っていくなんて不可能です。

 

お客さんのアウト

そしてアウトを出す相手はメンバーだけでないケースもあります。

禁止している店も多いですが、途中でお金が無くなったお客さんに対して貸し出す場合もあるんです。

 

なぜお客さんにアウトを出すかというと、清算できないと他のお客さんに迷惑がかかるため。

そしてもう一つは麻雀は4人でやるゲームなので途中で抜けられると続行できなくなる

イコール売上が落ちるからお金を貸してでも打ってもらう場合があるんですね。

 

まぁそもそも金ないのに打ちに来るなよ・・・って思うんですがw

アウトOKの店にはそういうお客さんがちらほら出てきてしまいますね。

 

経営者側の苦悩

先ほど給料以上に負けるアウトオーバーの話をしましたね。

働いたお金がすべて麻雀の負けで消えていきメンバーもさぞ苦しいですが

経営者も同じく苦しいです。

 

だって、売上立ってもメンバーへのアウトがかさんで手元にキャッシュが残らないんですから。

 

じゃあメンバーに打たすのはやめたら?ってもっともな意見もあると思う。

ただ、このご時世にお客さんだけで常に卓が回るほど集客できる店はほとんどない。

大手のチェーン店で何卓も立ってる店ですらメンバーはある程度打つので。

 

メンバーを打たさなかったら卓が立たずに売り上げにならない。

メンバーに打たせたらアウトで手元に金が残らない。

 

そしてアウトがどれくらい出るかはその時の麻雀の結果なので完璧には読めない。

 

それに苦しむのでありこの采配をうまくできる店長が優秀な店長なのです。

 

そしてアウトというのは麻雀の負けだけではないんですねこれが。

ただでさえ安い給料なのに麻雀でさらに金を持っていかれるメンバーというのは常に金がない。

金を持っているメンバーは元々金を持っている奴だけだというくらい一般の感覚から言えば金がない。

今日のタバコ代すら持ってないような奴までいるんです。

 

そして彼らは金を用立てるためにアウトから「抜く」んですね。

勝った分だけ持って帰るならまだしも、1万円負けたことにして丸々ポケットに入れて持って帰るなんてザラなんですよね。

かくいう僕もメンバーやってるとき抜いて帰ってましたから。

メンバーが負けたらレジから金を出して買ったら持って帰ってるんじゃそりゃ店に金残りませんって。

 

そこそこ利益出ているはずなのに経費とメンバーアウトだけでキャッシュが無いなんて事もありえます。

 

本当にあった怖い話

これは僕の知り合いの話なんですが、麻雀大好きだけどあまりにも弱い人がいました。

彼は無職なのに客として雀荘に入り浸りお金が無くなるとアウトを切るという生活をしていました。

もちろん麻雀で食っていけるほどの腕のない彼はたちまち借金まみれになり

返済のためにその店で働くことになりましたが当然給料以上に負けまくりました。

どうしようもなくなった彼はオーナーの紹介で別の仕事をすることになったのですが(何をしていたかはわからない)

ほどなくして姿を消しました。

飛んだのか、それとも何かあったのかは不明ですがその後彼の姿を見た人はいませんでした。

実話です。

 

怖い話もしましたが基本的には気のいいヤツらばかりです

衣食足りて礼節を知るという言葉はありますが

貧乏で自堕落でどうしようもないヤツらの多い雀荘ですが気のいいヤツも多いです。

 

今のご時世、他にいくらでも楽しい娯楽はあるし

昔ほど皆お金を持っていないので麻雀を打つお客さんもかなり減りました。

Google検索からの拾い物ですがこんなデータもあります。

データ見なくても年配の方の話聞いてれば打ち手も減っていることは感じられますね。

 

お客さんが増えれば売上も増えるしメンバーも場をつなぐために無理して麻雀を打つ事もなくなります。

そうすれば経営者もメンバーもアウトに苦しめられる事は減るんですね。

 

もちろんお客さんがいなければ商売にならないですが

経営者やメンバーもいなければ店は成り立ちません。

 

正直アウトの問題は業界が生み出した悪しき風習だとも思っているので

今後改善され経営者メンバーともにいい営業を行い業界が盛り上がることを期待しています。