NY原油先物市場の5月物の取引価格がマイナスとなった2020年4月23日。
かなり世間を騒がせましたね!
歴史的な原油安で買うとお金がもらえるとかいうわけのわからない状態となりました。
そんな混乱を眺めつつ、ボラ(価格変動)が大きいと儲けてみたくなるのが人の性ですよね。
というわけで原油価格に連動したETFを買ってみました。
本記事では原油を取り巻く状況や関連商品についての考察・紹介を行います。
結果的にETFを買うよりもCFDで取引したほうがよかったんじゃないかな?という結論になったのでCFDについても解説していきます。
まずマイナス価格ってどういうこと?そんなことあるの?
商品の価格がマイナスっていまいちピンときませんよね。
今は新型コロナウィルスの影響で原油の消費量が低下しており原油の貯蔵タンクがパンパンになっている状態で原油を買ったとしてもこれ以上貯蔵ができないんですよね。
貯蔵できないからってその辺に捨てるわけにはいきません。
廃棄するのにも費用がかかります。
なので買い手はどれだけ安くてもいらない、売り手はお金を払ってでも売りたいといった状況が起こり先の大暴落へのつながったわけです。
購入した商品&保有の見通しについて

なんて甘い考え&今まで触れていなかった原油に興味を持ち関連商品に手を出すことにしました。
「原油が未来永劫こんな安い値段でありつづけるわけないからいずれは元の値に戻る」なんて声も見かけますが塩漬けはしません。
リバ狙いがダメだと思ったら損切はします。
理由は後述しますね。
WTI原油価格連動型上場投信(1671)
今回購入したのはWTI原油価格連動型上場投信(1671)です。
名前の通りWTI原油先物の価格に連動したETFとなります。
類似の商品だと「NEXT FUNDS NOMURA 原油インデックス連動型上場投信(1699)」なんかも投資している人が多いですね。
ベンチマークは違いますが結局はどちらもWTI原油価格と為替に応じて変動しているので値動きにほぼ一緒となります。
http://crudeoil123.com/1699vs1671/ より引用
細かい比較、解析は上記画像のURLより引用先の記事をご覧ください。
どうせ長くは持たないのでどっちでもまぁいいだろうという感じです。
1671を選んだ理由は単価の高さです。
執筆現在の価格は1671が1口約600円、1699が1口約70円(10口単位)。
売買は1円単位なので単価が高い方がより細かく注文できるので良いかなと言う理由で1671を選びました。
短期での保有を選んだ理由
先物のETFは長期保有するとロールオーバーで損をする!
と言うのが結論です。
ロールオーバーとは
ロールオーバー(Rollover)とは「乗り換え」を意味し、先物取引などで保有しているポジションを取引最終日までにいったん決済し、次の期限(次限月)以降のポジションに乗り換えることを指します。
SMBC日興証券より引用
先物取引のロールオーバーがETFに与える影響の仕組みだけで1つの記事が出来上がるくらいのボリュームがあるので説明は割愛します。
野村證券の資料がわかりやすく説明されいるのでそちらを参考にしてください。
短期売買ならCFDのほうがよかったと反省
ここまで書いておいてなんですが本当はETFでの購入ではなくCFDで取引したかったんですよね・・・
CFDは、現物株・株価指数・業種別指数や、商品・債券などの市場での値動きをそのまま反映しながら、実際に現物株(原資産)等を所有することなく、原市場と同様の取引ができ、かつその売買価格の差が損益になるという取引です。
DMM CFDより引用
為替ではなく商品版のFXといったところですね。
CFDは株式市場で取引されるETFよりも自由度が高いです。
まずETFは株式市場に上場している商品なので平日の9:00~15:00(夜間取引で8:00~23:59)。
DMM CFDの場合だと取引不可時間が1日約1時間です。
株式市場は値幅制限もありますしね。
実際にここ最近はストップ安で取引が止まっていることが多かったです。
それにCFDなら最大20倍までレバレッジを利かせることができます。
なぜCFDで取引しなかったのか・・・
実はCFDの口座を作っていなかったからなんですよね。
仮想通貨や株、FX口座は開設していますが全然興味がなかったCFDは後回しにしていました。
金(ゴールド)の価格が順調に上がっているって話題は何度か目にしており作っておこうと思っていたのににこの体たらく・・・
どんな時にもどんなものでも取引できるように準備しておくことは大事ですね。
口座開設の申込をしてから実際に取引できるようになるまで時間かかるわけですし。
早め早めにやっておきましょう。
ロールオーバーの影響について
前述したロールオーバーについてはETFだけでなくCFDも影響を受けることになります。
CFDの場合は価格調整額という名目で乗ってきます。
価格調整額
OIL/USDは、取引期限がなくお取引いただけますが、それぞれの商品先物市場の最終営業日の前に当社が定める日において提示する限月の交代を行うため、保有し続けることができます。
「DMM CFD-Commodity」(OIL/USD)
1Lotあたりの価格調整額=(1番限と2番限の価格差)×取引単位×USDの評価額
DMM CFDで口座を開設
ということで僕はDMM CFDの口座を開設しました。
DMMは同一アカウントで株・FX・CFDが使えるので、登録を行ったらすべての口座を作っておくと良いでしょう。
取引画面もわかりやすいDMM CFDですが、取引銘柄が7種類とちょっと少ないのがデメリットですね。
- JPN225/JPY(日本225種株価指数)
- USDJ30/USD(ダウ工業株30種平均)
- NDQ100/USD(ナスダック100指数)
- SPX500/USD(米国SPX500指数)
- GOLD/USD(金/米ドル)
- SILVER/USD(銀/米ドル)
- OIL/USD(原油/米ドル)
まぁ日経、ダウ、金、原油などの主立った銘柄はあるので問題はないでしょう。
まとめ
まさか原油をいじることになるとは思っておらずCFD口座を開設していなかったのが悔やまれます。
コロナの影響がいろいろなところに飛び火している今、いつでも動けるようにしておくべきだと反省しました。
なお、ETFよりもCFDのほうが良いと思ったのはあくまで原油の話です。
日経やダウと連動した商品を長期で持ちたい場合はETFのほうが良いでしょう。
僕は他に長期投資用のS&P500に連動したETFを現物で保有しています。
レバレッジを利かせたCFDだと今回のコロナショックのように大きな値動きになると怖いですからね。
それとお試しだと思ってよくわからない原油ETFなんかに手を出したら火傷するので気を付けてください。

ちなみに今回購入したETFはというと・・・さっそく含み損です。
ETFは先物のようにマイナスにならないというセーフティがありますが、その分ロールオーバーの影響で先物価格ほど値が戻らないということが起こります。
リバを狙うにしても遅かったですね。
それほど大きな値動きの場合だと株式市場はストップしていることが考えられるので、繰り返しとなりますがいつでも取引できる環境は大事だと痛感しました。
まだCFD口座を開設していない方はいつ何があってもいいようにこの機会に開設してみてはいかがでしょうか?